スペシャルティコーヒーとは何?美味しい淹れ方やおすすめ生豆も紹介!

    カフェやコンビニのコーヒーにも時々記載されている、「スペシャルティコーヒー」とは何かご存じでしょうか。何となく高級感のありそうな名前であることは伺えますが、具体的にどういうものかを知る機会はあまりありませんよね。

    今回はスペシャルティコーヒーとはどのようなコーヒーなのか詳しく解説する他、美味しく飲むための淹れ方や通販でも買えるおすすめ生豆をご紹介します。

    いつもよりワンランク上のコーヒーを楽しんでみたい方は、要チェックです。

    目次

    スペシャルティコーヒーとは

    ここでは、「スペシャルティコーヒー」とは何かを具体的に解説していきます。

    スペシャルティコーヒーとは評価基準のひとつ

    スペシャルティコーヒーとは、COEというコーヒー豆の品評会やSCAJ(日本スペシャルティコーヒー協会)の評価基準によるカッピング(テイスティング)で決められるランクの一つです。

    スペシャルティコーヒーを含め、コーヒーのグレードは大きく分けて4種類に分けられます。

    スクロールできます
    名称 特徴
    スペシャルティコーヒーCOEやSCAJでのカッピング評価が80点以上の上質なコーヒー。国内に流通しているコーヒーの内5%未満しかない。
    プレミアムコーヒー産地が限定されており、希少価値は高いが80点以上の評価には及ばなかったコーヒー。国内で流通しているコーヒーの5%程度。
    コマーシャルコーヒーCOEやSCAJでのカッピング評価が76点未満の一般的なコーヒー。スーパーや量販店で多く流通されている。国内で流通しているコーヒーの50%を占める。
    ローグレードコーヒーインスタントコーヒーや缶コーヒーなどに使用されているコーヒー。国内に流通しているコーヒーの30%程度。

    スペシャルティコーヒーが生まれた理由

    コーヒーは多くの人々に愛されていたことから、アメリカを始め世界各地で大量消費される時代がありました。

    この時代の中で、とにかく安価なコーヒー豆を仕入れて供給するという仕組みが出来上がっていきます。

    コーヒーの低価格化による価格競争の末、生産者の賃金が低下し生産者も減少。

    それに伴いコーヒー全体の品質も悪化するという悪循環が生まれてしまったのです。

    これにより、人々の「コーヒー離れ」が引き起こされました。

    生産者や農園を守りながら消費者へ高品質なコーヒー豆を供給するには、「とにかく低価格なもの」ではなく「品質の良いもの」を生産する環境を見直し整える。

    そのためにスペシャルティコーヒーという概念が生まれたのです。

    スペシャルティコーヒーの評価基準

    スペシャルティコーヒーの評価を得るための基準は、次の通りです。

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    基準 備考
    カップ・クオリティのきれいさ汚れまたは風味の欠点・瑕疵がまったくないこと。
    甘さコーヒーチェリーの熟度の良さや均一さに関係する甘さの感覚。糖分だけでなく、生産地域など甘さの印象度を創り出すその他要素にも依存する。
    酸味の特徴評価明るく爽やか、または繊細な酸味がどれほどあるかの評価。
    口に含んだ質感粘り気、密度、濃さ、重さ、舌触りの滑らかさなどコーヒーから口に伝えられる触覚。
    風味特性・風味のプロフィール栽培地の地域特有の純粋な風味が表現できているか。
    後味の印象度飲み込んだ後の「口に残るコーヒー感」の評価。
    バランス風味の調和がとれているか。

    スペシャルティコーヒーは品質が担保されている

    スペシャルティコーヒーは、トレーサビリティがしっかりとしていることも条件です。

    トレーサビリティとは、生産→加工→流通→消費までの経路が明確化されており、消費者もその流れを追跡できる状態のことを言います。

    これにより消費者は生産者を把握できるため、品質への信頼性の担保となるのです。

    スペシャルティコーヒーには生産者の生活を守る目的も

    スペシャルティコーヒーならではの考え方として、「生産者と消費者の双方に利益をもたらすコーヒー」であることを目指しています。

    それを実現するためには、正当な賃金が保証された体制のもとで生産されたコーヒーであることが必要です。

    今後も生産を安定して持続できる体制、サステナビリティを考慮することで生産者の生活を害さないという目的も果たしています。

    スペシャルコーヒーとサードウェーブコーヒーの違い

    コーヒーをカテゴライズする用語として、スペシャルティコーヒーと同列に語られがちな「サードウェーブコーヒー」。

    両者にはどのような違いがあるのでしょうか。

    サードウェーブコーヒーとは

    サードウェーブコーヒーとは、アメリカにおいて3回目に発生したコーヒーブームの波のことです。

    第1回目の波(ファーストウェーブ)は19世紀頃から始まり、日本には1960~1990年代頃に訪れました。

    大量生産・大量消費が重視され、浅煎り嗜好が特徴です。

    第2回目の波(セカンドウェーブ)は1960年代ごろに起きて、日本には1996年と遅れた頃に訪れます。

    エスプレッソを主体とする「シアトル系コーヒー」を扱うスターバックスなどのカフェが人気となりました。

    そしてサードウェーブとなる第3回目の波は、1970~2000年代初頭に起こり2015年に日本へ到達しました。

    ワインやチョコレート、お茶のように、消費者が風味や品種などの素晴らしい特性を理解できるような理念が広まります。

    サードウェーブコーヒーと混同される理由

    スペシャルティコーヒーとサードウェーブコーヒーは混同して語られることがあります。

    コーヒーのグレードを示す用語の「スペシャルティコーヒー」、コーヒーの歴史を踏まえた文化を指す「サードウェーブコーヒー」。

    意味は異なりますが、日本に到来し認知され始めたのがほぼ同時期であることから、混同されがちになってしまったと言えます。

    カップオブエクセレンスとスペシャルティコーヒーの関係性

    先ほども触れましたが、スペシャルティコーヒーを語るうえでよく挙げられるのが「カップオブエクセレンス(COE)」です。

    カップオブエクセレンスとは、1年の中で特に品質が優れたコーヒー豆を決める品評会のことを言います。

    国際審査員であるカッパーにより100点満点で厳しく採点され、86点以上を獲得したコーヒー豆は「トップオブトップ」と呼ばれる最高品質のコーヒー豆として評価されるのです。

    トップオブトップのコーヒー豆はインターネットオークションで最高値の落札者へ販売され、そのまま生産者への利益となります。

    スペシャルティコーヒーに、カップオブエクセレンスで「トップオブトップ」という高い付加価値が付けられることで、最終的に生産者への更なる利益を確保できるのです。

    カップオブエクセレンスとは、生産者がより品質の高いコーヒーをつくることで相応に報われる制度と言えます。

    スペシャルコーヒーを美味しく飲むための方法

    スペシャルティコーヒーを美味しく飲むための基本的な抽出方法をご紹介します。

    誰でもコーヒー豆の個性を楽しめる「フレンチプレス」

    ガラスや金属でできたサーバー部分と、金属のフィルターが付いたシャフト(フタ)部分が組み合わさったフレンチプレスという器具を使う抽出方法です。

    コーヒー豆本来の風味をしっかりと感じられるので、自宅でもプロの味を楽しみたいという方におすすめです。

    ●材料

    • 粗挽きのコーヒー粉 1杯につき10g
    • お湯(フレンチプレスを温める用)
    • お湯(抽出用) 1杯につき140ml

    ●抽出方法

    STEP
    フレンチプレスに沸騰したお湯を注ぎ、シャフトをセットして温めておく
    STEP
    フレンチプレスを温めていたお湯を捨て、抽出用のお湯を注ぐ
    STEP
    スプーンなどで数回かき混ぜてコーヒー粉とお湯をなじませる
    STEP
    シャフトをセットして3分ほど置く
    STEP
    ゆっくりとプレスしたら完成!

    自分好みに味わいを調整できる「ハンドドリップ」

    ハンドドリップ

    自宅でコーヒーを楽しむ方の中では最もポピュラーな抽出方法とも言える、ハンドドリップです。

    コーヒー粉やお湯の量、抽出時間などにより様々な味わいに変化させることができます。

    ●材料

    • コーヒー粉 8~12g
    • お湯 適量

    ●抽出方法

    STEP
    コーヒードリッパーにフィルターをセットし、コーヒー粉を入れる。コーヒー粉は軽く   揺らして表面を平らにならしておく
    STEP
    やかんやケトルで沸騰させたお湯を、サーバーやカップに注いで温める
    STEP
    お湯が90℃くらいに下がったら、コーヒー粉に少量のお湯を注いで蒸らす
    STEP
    コーヒー粉が膨らむのを確認したら、2~3回程度に分けてお湯を少しずつ注ぎ抽出。

    通販可能なスペシャルティコーヒーの生豆

    自宅で簡単に入手できる、通販可能なスペシャリティコーヒー豆をご紹介します。

    ハマヤ 珈琲専門店用スペシャルブレンド中煎り まろやかな後味のミディアムロースト

    ハマヤ 珈琲専門店用スペシャルブレンド中煎り まろやかな後味のミディアムロースト
    Photo by hamaya

    1袋850gと大容量なタイプなので、日頃からコーヒーを多く飲む方におすすめ。

    まろやかな後味が特徴のコーヒー豆です。

    カルディ【焙煎珈琲】ブラジル サントゥアリオ スル農園

    カルディで販売されているスペシャルティコーヒーです。

    イエローブルボン種だけを使い果実ごとじっくり乾燥させ、柔らかな甘みを最大限引き出しています。

    UCC ゴールドスペシャル スペシャルブレンド SAP 400g

    UCC ゴールドスペシャル スペシャルブレンド SAP 400g
    Photo by amazon

    ブラジルやコロンビア産などのコーヒー豆がブレンドされています。

    甘い香りと風味豊かなコクが特徴です。

    コンビニで飲める美味しいスペシャルティコーヒー

    コンビニの店頭にあるコーヒーマシンでも、スペシャルティコーヒーを味わえます。

    期間限定で販売されているものもあるため、気になる方は随時情報をチェックしてみることをおすすめします。

    セブンイレブンコーヒーマシン スペシャルティコーヒー

    セブンイレブン スペシャルティコーヒー オリジナルブレンド
    Photo by seven elevem

    セブンイレブンのコーヒー「セブンカフェ」では、通常のカップとは異なり青と金色の高級感のあるカップに淹れる「スペシャリティモカブレンド」というメニューが販売されていました。

    現在はセブンカフェでの販売はされていませんが、コーヒー粉であればスペシャリティコーヒーを購入することはできます。

    ファミリーマートコーヒーマシン スペシャルティコーヒー

    ファミリーマート スペシャルティコーヒー モカブレンド
    Photo by family mart

    ファミリーマートのコーヒーマシンでも、スペシャルティコーヒー「モカブレンド」が提供されています。

    しっかりとした苦味と程よい酸味のバランスがとれており、満足感のあるどっしりとした味わいです。

    クオリティとコスパの良さから、ファミリーマートで提供されているコーヒーの中でも人気商品となっています。

    まとめ

    スペシャルティコーヒーとは、厳しい評価基準をもとに高得点を得た最高品質のコーヒー豆です。

    消費者が上質な味わいを楽しめるだけでなく、生産者にもメリットを生み出すという理念はスペシャルティコーヒーならでは。

    まだスペシャルティコーヒーを飲んだことがないという方は、是非購入して新しい味わいを体験してみてはいかがでしょうか。

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