コーヒー豆の中でも上質な味わいと人気が高い「グアテマラコーヒー」。
飲むたびに甘い風味が口に広がり、花のような香りが特徴です。
ここでは、美味しく飲むための焙煎方法から淹れ方(入れ方)、おすすめのコーヒー豆までご紹介しています。
グアテマラコーヒー豆とは

グアテマラコーヒーとは、その名の通りグアテマラ共和国で生産されたコーヒー豆のことを指し、上質な味わいが楽しめると人気の銘柄です。
その味わいを実現できる理由が、コーヒー豆の生産地として適したグアテマラ共和国特有の環境にあります。
まずはグアテマラ共和国の特徴について詳しく解説します。
コーヒー生産地のグアテマラ共和国
グアテマラ共和国(通称グアテマラ)は、中央アメリカ北部に位置する共和国です。
カリブ海と太平洋に面しており、亜熱帯気候の国ではありますが気温は平均15℃~27℃と寒暖差の大きい土地です。
国土面積は10万9000平方キロメートルで日本の3分の1程度しかありません。
しかしコーヒーの生産量は世界で第10位程を占めると言われており、中米の中でも代表的なコーヒーの生産地とされています。
グアテマラコーヒーの歴史
グアテマラでは、1750年代に修道士がコーヒーノキを持ち込んだことから栽培が開始されました。
輸出産業として重視されていた天然染料が、開発の進んだ化学染料に押されて打撃を受けたこと。
近隣国のコスタリカ共和国が、コーヒーの輸出業により経済を発展させていたこと。
2つの出来事がきっかけとなり、グアテマラ国内でも1850年頃からコーヒー栽培が広まったと言われています。
1969年に立ち上がったグアテマラ国立コーヒー生産協会(ANACAFE)により、生産者の指導や研究などが行われ、グアテマラコーヒーの更なる品質の向上が進んでいきました。
火山に囲まれた山岳地帯での栽培環境
グアテマラは国土の約70%が火山に囲まれた山岳地帯です。
北緯14度から18度に位置する亜熱帯気候の土地で、厳しい寒暖差と豊富な雨量、火山灰の土壌。
コーヒーの栽培には最適な条件が揃っており、上質なコーヒー豆を生産できる理由の一つとされています。
グアテマラコーヒー豆の特徴
グアテマラにはコーヒーを生産している地域が数多くありますが、中でも特に品質の高いコーヒー豆を栽培できると知られている8つの地域が存在します。
また、栽培地の環境によってコーヒー豆の等級が決まるのです。
グアテマラのコーヒー豆が栽培されている8つの地域
上質なグアテマラコーヒー豆が栽培できる8つの地域について、それぞれの特徴を解説していきます。
エリア | 特徴 |
---|---|
アンティグア(Antigua)地区 | 火山性土壌が豊かで湿度が低く、長い日照時間と涼しい夜が特徴の地域です。 渓谷は3つの火山に囲まれており、その中の1つであるフエゴ火山からはミネラル分を豊 富に含んだ火山灰を降らせます。 |
フライハーネス(Fraijanes)地区 | 軽石が混ざった火山性土壌、高地、パカヤ火山という活火山があることが特徴の地域です。 雨量が豊富で一定しない高い湿度、変動幅の大きい気温が他の地域とは異なる気象をもたらします。 |
アティトラン(Atitlan)地区 | 4つある火山性生産地の中で、最も多く有機物質が含まれている土壌が特徴の地域です。 グアテマラに多く存在する火山湖の中で、最も大きいアティトラン湖の岸にそびえる火山の傾斜地でコーヒーを栽培しています。 |
コバン(Coban)地区 | 1年を通して曇りや雨が多く涼しいという、他の地域とはかなり違った特徴をもつ地域です。 石灰岩と粘土質からなる土壌でコーヒーを栽培しています。 大西洋盆地や北方のジャングルといった熱帯の影響を受けており、5~12月は霧に覆われることが多いです。 |
フエフエテナンゴ(Huehuetenango)地区 | 非火山地帯のコーヒー産地3つの中で最も標高が高く、乾燥しています。 海抜2000mという高地でコーヒーを栽培されますが、霧の影響を受けないのはメキシコのテワンテペク平原から暖かく乾いた風が吹き込んでくるからです。 |
サン・マルコス(San Marcos)地区 | 8つの地域の中で最も暖かく降水量が多い地域です。 強烈な雨季があり、コーヒーの花の開花が最も早いのが特徴です。 |
ニュー・オリエンテ(New Oriente)地区 | 雨や曇りが多く、コバン地区の環境に似ています。 かつて火山地であったため、変成岩が砕けてバランスよくミネラル分が含まれた土壌でコーヒーが育ちます。 |
アカテナンゴ(ACATENAGO)地区 | 近年(2006年)、上質なコーヒーが栽培できる8番目の産地としてANACAFEに認められた地域です。 フエゴ火山からの火山灰が、土壌に豊富なミネラル分を与えています。 |
グアテマラコーヒー豆の等級(グレード)
グアテマラコーヒーには、栽培された土地の標高により7つの等級に分けられています。
標高が高く、厳しい気候条件の中で育ったコーヒーは風味が豊かになると言われており、その考えに基づいた等級となっています。
標高 | 等級 |
---|---|
1,350m〜 | SHB(ストリクトリー ハード ビーン) |
1,200〜1,350m | HB(ハード ビーン) |
1,050〜1,200m | SH(セミ ハード ビーン) |
900〜1,050m | EPW(エクストラ プライム ウォッシュド) |
750〜900m | PW(プライム ウォッシュド) |
600〜750m | EGW(エクストラ グッド ウォッシュド) |
〜600m | GW(グッド ウォッシュド) |
グアテマラコーヒー豆の味と香り
グアテマラコーヒー豆はどのような味が香りがするのでしょうか。
味と香りそれぞれの特徴を解説していきます。
【味】フルーティーではっきりとした酸味
飲むたびに甘い風味が口に広がります。
果実のようなはっきりとした酸味と、花の蜜のような優しい甘味のバランスが絶妙な味わいが特徴です。
【香り】花の甘い香りが漂う
グアテマラコーヒーは、花のような芳しさがある香りが漂います。
口に含むと鼻からふんわりと甘い香りが抜けていき、しばらく経つと優しい甘みが残ります。
グアテマラコーヒー豆のおすすめの飲み方(入れ方)
グアテマラコーヒー豆は焙煎度や飲み方(入れ方)によって異なる風味を楽しめます。
焙煎方法
・シャープな酸味を引き立たせたい方
ミディアムロースト~シティローストがおすすめです。
はっきりとした酸味の中にほんのりとした苦味を感じられます。
・苦味もしっかり感じたい方
シティローストが最適でしょう。
・苦味やコク、香りを一層引き立たせたい方
フルシティロースト以上がおすすめです。
酸味は和らぐので、アイスコーヒーに適しています。
飲み方(入れ方)
グアテマラ特有の酸味や甘み、豊かな香りを楽しむために、まずはストレートで味わってみることをおすすめします。
ミルクや砂糖を入れてアレンジしても、もちろん美味しく飲めます。
本場のグアテマラでは濃いめに抽出したコーヒーにミルクを入れる「カフェコンレンチェ」というミルクコーヒーがありますので、こちらも是非お試しください。
グアテマラコーヒー豆のおすすめ商品5選
グアテマラコーヒー豆は様々なカフェや販売店で購入できますが、特に人気のおすすめ商品を5つご紹介します。
【豆】スタバ グアテマラ・アンディグア
スターバックスで販売されている、アンディグア地区産のコーヒー豆です。
チョコレートのような風味とかすかなスパイス、レモンのような上品な酸味が重なる、複雑ながらもエレガントで洗練されたコーヒーと言えます。
【豆】カルディ 焙煎珈琲 グアテマラ
カルディで販売されている、強めな酸味が特徴のグアテマラコーヒー豆です。
滑らかで香ばしいキャラメルとナッツの風味、柔らかなチェリーの甘味が感じられます。
【豆】グアテマラ・ウエウエテナンゴ・リオアズール
ウエウエテナンゴ地区産のグアテマラコーヒー豆です。
強い香りと透明度のあるフルボディの甘味を感じられます。
程よい具合にローストされており、リフレッシュの1杯として飲むコーヒーに最適です。
【ドリップバッグ】ブルックス ドリップバッグ グアテマラ
お湯を注ぐだけで簡単に淹れられる、ドリップバッグタイプのグアテマラコーヒー豆です。
甘い香りとまろやかな苦味が特徴で、上質な酸味を併せ持つ一杯を楽しめます。
【ポーション】グァテマラ&コロンビア
ドリップマシンにセットして淹れる、ポーションタイプのグアテマラコーヒーです。
相性のよいコロンビアコーヒーもブレンドされており、すっきりとした後味が特徴です。
1杯分ずつ密封容器に入っているので、開けるたびに新鮮な香りと風味を楽しめます。
まとめ
ここまで、フルーティーな酸味と花のような香りを併せ持つ人気のコーヒー豆、グアテマラコーヒーについて詳しく解説しました。
グアテマラは火山や標高の影響から非常に質の高いコーヒー豆が生産できることで有名です。
グアテマラコーヒーを飲んだことがない方は、是非1度試してみてはいかがでしょうか。
グアテマラの自然の恵みから成る味わいを楽しんでみてください。
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