猫の糞?幻のコーヒー豆「コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)」とは

    猫のうんこから採取されたコーヒー豆で作るコピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)をご存知でしょうか?

    コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)は主にインドネシアで生産されています。

    この記事では、コーヒー豆ができるまでの工程、コーヒーの風味や最高級品とされる理由まで解説しています。

    目次

    コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)とは

    コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)は、ジャコウネコの糞から採取されたコーヒー豆で作られたコーヒーです。

    コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)の糞と話題になりましたが、実際には糞の中のコーヒー豆のみを採取し洗浄して使用します。

    主にインドネシアで採取されていますが、ベトナムやフィリピンなど他のアジア諸国でも飲むことができます。

    ジャコウネコの糞(うんこ)から採取している

    コピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)は、ジャコウネコのうんこから採取しています。

    この採取法をする理由は、17世紀のインドネシアがオランダの植民地だった時に豆をコーヒーの木から直接採取して、コーヒーを飲むことを禁止されていたためです。

    その結果、当時のインドネシアの人はジャコウネコにコーヒー豆を食べさせ、うんこからコーヒー豆を採取することで飲む方法を取っていました。

    当時の方法が今でも受け継がれているのです。

    インドネシア原産の最高級生豆「コピ・ルアク」

    コピ・ルアクは、ジャコウネコの糞から採取することから希少性が高く、インドネシア原産の最高級生豆として有名です。

    豆の状態では100gで1万円程度ですが、店で飲んだ場合の相場はカップ1杯2,000~8,000円程度になります。

    1日3gしか取れないことを考えると、価格が高くなるのも納得ですね。

    コピ・ルアクの風味

    コピ・ルアクの風味は酸味よりも苦みが強いです。

    一口飲むと甘い香りを感じ、そのあとにコーヒーの苦みとコク、深みを感じます。

    コピ・ルアクの一番の特徴は甘い香りで、ジャコウネコの消化酵素と腸内細菌が影響しています。

    幻のコーヒー「コピ・ルアク」はどうやってできる?

    幻のコーヒー「コピ・ルアク」

    幻のコーヒー「コピ・ルアク」の豆は、ジャコウネコにコーヒー豆を食べさせ糞として排出されたものを使います。

    コピ・ルアクができる工程を詳しく解説します。

    工程
    ジャコウネコが「美味しい」コーヒーの実を食べる

    コピ・ルアクを作る第一段階として、ジャコウネコがコーヒーの実を食べることが重要になります。

    ジャコウネコはグルメとして有名で、本当に美味しくて熟したコーヒーの実しか食べません。

    そのため、人が手摘みよって選定するよりも遥かに良いコーヒーの実だけを抽出することができるのです。

    工程
    ジャコウネコがコーヒーの味を腸内で消化する

    ジャコウネコは食べたコーヒーの実を腸内で消化します。

    この時に、腸内の消化酵素によりコーヒーに含まれるアミノ酸が分解され、コピ・ルアク独特の香味ができます。

    通常のコーヒーは人が行う収穫から発酵までの工程を、ジャコウネコは体内でおこなっているのです。

    工程
    ジャコウネコの糞(うんち)から豆を採取

    糞から採取するというと汚いイメージですが、ジャコウネコはパーチメント(コーヒーの実(果実)の果肉(パルプ)とシルバースキン(銀皮)の間にある薄く柔らかなベージュ色をした内果皮のこと)ごと豆を食べるので、糞として排出された時もパーチメントに覆われたままの状態になっています。

    そのため豆の品質には問題ありません。

    また糞として排出された後は2時間以内に採取しないと、豆が変化してしまう危険性があります。

    いつジャコウネコが糞をするのかはわからないので、タイミングを逃さない点がコピ・ルアクを作る上での一番難しい点です。

    工程
    採取した豆を洗浄・乾燥

    採取された豆はパーチメント(コーヒーの実(果実)の果肉(パルプ)とシルバースキン(銀皮)の間にある薄く柔らかなベージュ色をした内果皮のこと)を洗浄した後、脱穀機を使って豆が取り出されます。

    その後、外で太陽の光を当てて乾燥したら完成です。

    通常ここまでの過程を得て、市販品として販売されます。

    コピ・ルアクはベトナムやフィリピンでも味わえる

    コピ・ルアクは、ベトナムやフィリピンでも味わえます。

    ただしいずれも都市部で売られていても、偽物の場合もあるので注意が必要です。

    ベトナムとフィリピン、それぞれのコピルアクを次で詳しく説明します。

    ベトナムのコピ・ルアク「カフェチョン」

    ベトナムでコピ・ルアクはカフェチョンと呼ばれており、ほとんどがブレンドになるのが特徴になります。

    またコンデンスミルクを入れ、そこにコーヒーを注ぐのもベトナムならではです。

    ベトナムで本物のコピ・ルアクを手に入れるためには、店の評判やどの割合でブレンドされているのかを良く調べることをおすすめします。

    フィルピンのコピ・ルアク「アラミド・コーヒー」

    アラミド・コーヒーはコピ・ルアクの一種なのですが、他のコピ・ルアクとの違いは天然のジャコウネコから採取した豆である点です。

    通常のコピ・ルアクは、ジャコウネコを人工的に飼育してその中で作られているので、アラミド・コーヒーはより希少性の高いコピ・ルアクになります。

    フィリピンではお土産屋でもアラミド・コーヒーを買えるのが特徴です。

    コピ・ルアクを美味しく飲むための抽出方法

    コピ・ルアクを美味しく飲むための抽出方法は3種類あります。

    インドネシア式、ベトナム式、フィリピン式です。

    次では抽出方法の違いを説明します。

    インドネシア式

    インドネシア式の抽出方法の大きな特徴は、コーヒーフィルターを使わない点です。

    次のような抽出方法を行います。

    STEP
    挽いたコーヒー豆10g(1杯分)をカップにそのまま入れる
    STEP
    150ml程カップにお湯を注ぎ、全体をゆっくりかきまぜる
    STEP
    表面に浮いた粉が沈殿したら完成

    インドネシア式はフィルターを使用しないため、飲む際に底に溜まったコーヒー粉が口に入ってきます。

    飲む際には注意が必要です。

    ベトナム式

    ベトナム式のコーヒーの淹れ方(入れ方)

    ベトナム式はコンデンスミルクを使うのが特徴です。

    またベトナム式の金属のコーヒーフィルターと、細口のドリップポットも必要になります。

    方法は次の通りです。

    STEP
    ベトナム式の金属のコーヒーフィルターの中蓋を開け、コーヒー粉12~15g(1杯分)をいれる
    STEP
    中蓋をしめる程味が濃くなるので、好みの濃さまで中蓋をしめる
    STEP
    コンデンスミルク20~25gをグラスにいれる
    STEP
    3のグラスの上にフィルターをセットして、お湯を少し注ぎ20秒蒸らす
    STEP
    残りのすべてのお湯を注ぎ、上蓋をして抽出したら完成

    フィリピン式

    フィリピン式のコーヒーの淹れ方(入れ方)

    フィリピン式はコーヒープレスで淹れるのが特徴です。

    方法は以下のようになります。

    STEP
    温めたガラスポットにコーヒー粉を12~15g程度いれる
    STEP
    お湯を160mlいれる
    STEP
    蓋をかぶせて4分蒸らす
    STEP
    3~5秒かけて、金属フィルターでこして完成

    まとめ

    ここまで幻のコーヒーと呼ばれるコピ・ルアク(ジャコウネココーヒー)について解説いたしました。

    コピ・ルアクはジャコウネコが食べたコーヒーの実から採取できる希少なコーヒー豆です。

    希少性が高いため高価ですが、コピ・ルアクの甘い香りは虜になることが間違いなし。

    日本国内でも通販などで手に入るので、試してみてはいかがでしょうか。

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